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Temporary Foreign Worker Program 徹底的な見直しへ

2014年6月20日 オンタリオ州オタワ市 Employment and Social Development Canada

労働・社会発展大臣ジェイソン・ケニー氏と、市民権移民大臣クリス・アレグザンダー氏は、本日、Temporary Foreign Worker Program (TFWP)の徹底的な見直しを発表しました。

より明確で、より透明性の高いプログラムを目指して、現TFWPを整理するとともに、新たな国際移動プログラム(International Mobility Program, IMP)が追加されます。今後の「TFWP」の定義としては、新たな「労働市場影響調査」Labour Market Impact Assessment (LMIA)の合格を経て、雇用主の要請により労働者をカナダに入国させるプログラムの区分を指すようになります。一方、新IMPは、LMIA免除のカテゴリを内包し、特定の会社における人材不足の解消に関わるというよりは、カナダの国家としての経済的および文化的利益を高めることを優先事項としています。TFWPの担当は労働・社会発展省(Employment and Social Development Canada, ESDC)となり、IMPは市民権移民省(Citizenship and Immigration Canada, CIC)担当となります。ESDCはTFWPに承認された労働者の数を職種別に公開し、四半期ごとに更新します。同時に、LMIAを介して外国人労働者の雇用が許されている会社名も公開する予定です。

Temporary Foreign Worker Program改正について

  • カナダ人の雇用がより優先されるよう、TFWPの利用条件を制限
    • TFWPにおける主な判定基準を「NOCコード別」から「賃金」へ変更。各州・準州における賃金の中央値を下回る職種は「low-wage」(低賃金)、中央値以上の賃金は「high-wage」(高賃金)とみなされる。
    • 外国人労働者を雇用するにあたり、雇用主の適正を審査する現Labour Market Opinionに代わり、より厳密なLMIAの導入。新LMIAの規則に基づき、雇用主は次の情報を提供しなければならない:「カナダ人応募者の数」「雇用主が面接をしたカナダ人の数」「カナダ人を不採用とした場合、その根拠」。また、雇用主は、「外国人労働者を雇用している職場において、同所勤務のカナダ人の解雇・勤務時間削減は禁止されている」ことを理解している旨、誓言しなければならない。
    • 新LMIAのもとで10名以上の申請を行う場合、「低賃金」区分のTemporary Foreign Workerは、店舗全体の労働力の1割を超えてはならない。この上限は雇用主が経営する各職場ごとに適用され、その職場の各労働者の総勤務時間に基づいて算出される。現在、1割の上限を超えている会社を考慮し、この制限は数年間にわたり導入される予定である。現在、「低賃金」区分の労働者数が1割の上限を超えている会社は、新たにLMIAを申請する際、「全体の労働力の3割」または「現在の割合」のうち、低いほうを上限とする。2015年7月1日付でこの仮制限は2割に減少され、2016年7月1日からは1割となる。将来的に制限を1割以下にすることも検討されている。
    • 高失業率の地域(失業率6%以上)では、飲食サービス業、ホスピタリティ産業、小売産業における最も低賃金・低スキル・未経験労働者向けの職種は、申請禁止となる。
    • 「低賃金」区分のTemporary Foreign WorkerのLMIA判定の有効期間は、2年から1年となる。
    • 一般的な「低賃金」区分のTemporary Foreign Workerに許される合計滞在日数を短縮
    • カナダ国と州・準州間の契約附属書の変更により、当該契約を介してTemporary Foreign Workerをカナダに呼び寄せていた雇用主は、LMIA申請を行わなければならない。
    • 「高賃金」区分のTemporary Foreign Workerの募集・採用にあたり、「カナダ人の雇用に、どのようにして力を入れるつもりであるか」(賃金を上げる、研修・指導に資源を回す、国内の求人募集を積極的にするなど)を記載したtransition planを提出しなければならない。
  • より多く、より正確な労働市場情報に基づく、的確な評価
    • カナダ人はJob Matching Serviceを通して、Canada Job Bankに記載されている求人募集に直接応募が可能になる。この情報は、雇用主のLMIA申請の審査において「応募したカナダ人労働者の数」を表す情報として、審査官に認められる。
    • Statistics Canada(カナダ統計局)による2つの調査を実施
      • 四半期ごとのJob Vacancy Survey(求人調査)
      • 年間の全国賃金調査
    • 政府機関の有する情報の有効活用(例:LMIA審査の一部として、その地域で失業保険を受給しているカナダ人の数を考慮するなど)
  • 規則の厳格な施行と罰則
    • TFWPの年間の視察を大幅に増加。Temporary Foreign Workerを雇用している会社や店舗をうち、年間約4分の1を視察予定。
    • 視察において検査官が確認できるプログラムの項目を最大3つから21項目まで増加。
    • TFWP告発窓口の改善・拡大と新たなクレーム対応用ウェブサイトを開設。
    • 営業停止・調査中の雇用主や、LMIAが撤回されプログラムの利用を禁止された雇用主を挙げた一般公開のブラックリストを展開
    • カナダ入国管理局(Canada Border Services Agency, CBSA)への予算投入により、より多くの刑事捜査を可能に
    • 州政府・準州政府を含む、TFWPの管理に関わる機関や部署間の情報共有の強化
    • 最大$100,000まで上る罰金制度を導入

    上記改正を含むTFWPの運営・管理から発生するコストは利用者である雇用主が負担することになります。従ってLMIA申請料は、275ドルから各労働者につき1000ドルへ変更。また、ESDCは、カナダ政府による就職支援(スキルの養成・研修)のコストの相殺のため、追加で約100ドルの「privilege fee」の導入が提案されています。

    農場を職場とする農業関連職種(Seasonal Agricultural Worker Program, SAWP含む)は、上記料金変更、人数制限、LMIA1年の有効期間、合計滞在日数に関する条件から免除されます。

    また、住み込みヘルパー(Live-in Caregiver Program, LCP)は、人数制限、1年の有効期間、合計滞在日数の条件から免除されます。

    その他の条件は農業関連職種、SAWP、LCPに関わらず適用されます。

    TFWPの改正を以て、飲食サービス業の申請の一時停止が解除されました。詳しくはこちらのURLをご覧ください→ http://www.esdc.gc.ca/TFWP

    国際移動プログラム(International Mobility Program)の改正について

    以前TFWPの一部であったIMPは、LMIAの取得を必要としません。IMPを通して労働者を呼び寄せることは、カナダの経済・文化に利益をもたらします。LMIA免除の対象は、国際競争力の強化、外国人労働者とカナダ人双方の相互利益などの基準に基づき判断されます。IMPは、移住支援や、優秀な人材や留学生をカナダに呼び寄せることが目的であり、また国際貿易協定の一部でもあります。

    具体的な改正内容は下記の通りです。

    • LMIA免除の労働者を採用する雇用主は、採用通知を直接CICに提出しなければならない。
    • TFWPと同様に、IMPの管理を厳正化。従って、1つのWork Permitにつき230ドルのコンプライアンス取締料金を設定。これは「指定雇用主」「LMIA免除」を条件とするWork Permitにのみ適用される。
    • Open Work Permit保有者に対し、早期に100ドルの「privilege fee」を課す。
    • Intra-company transfereeに関する規則を変更。
    • ワーキングホリデー、専門職のビジネス留学、International Experience Canadaプログラムを通して留学・研修のために海外またはカナダへ赴く、若年層カナダ人およびその協力国の人数のバランスの調和。
    • 現在LMIA免除のIMPカテゴリを入念に再調査し、LMIAを条件として追加するかを再検討。

    豆知識

    • 2013年には、83,740人の外国人労働者がカナダに入国し、カナダの労働力人口の0.44%を占めた。
    • 2013年に、LMIA免除のIMPプログラムでカナダに入国した外国人労働者は221,273人。カナダの労働力人口の1.16%を占めた。
    • 2006年以降、LMO審査を合格し入国した外国人労働者は65,000人から84,000人へ、29%の増加が見られた。
    • TFWPは1973年に施行され、学者、役員、エンジニアなどの高スキルの外国人を短期的に受け入れることにより、人員不足を解消することを目的とした。
    • 2002年には、試験的なプログラムとして、飲食店カウンタースタッフなどの「低スキル」職種のカテゴリを導入。
    • 2012年に行われたTFWPの改正は以下の通り。
      • 雇用主がプログラムの条件を満たしているかを確かめる、現場の視察を導入。
      • 外国人労働者に支払われる賃金を一般賃金(prevailing wage)と同額またはそれ以上に設定することを義務化。
      • 過度な外部委託による雇用口の大幅な流出を防ぐため、申請書に質問を追加。
      • 言語能力が採用条件の一部となる場合、「英語」「フランス語」の言語以外は記載してはならない、といった制限を追加。

    関連文書
    背景説明 (英文)「Temporary Foreign Worker Programの改正について」
    背景説明 (英文)「飲食業LMOの審査凍結を解除」
    背景説明 (英文)「カナダ政府 国民のスキル習得に予算投入」

    その他のリンク
    メインページ「Temporary Foreign Worker Programの改正について」

    出典
    http://news.gc.ca/web/article-en.do?mthd=tp&crtr.page=1&nid=859859&crtr.tp1D=1