特別編 CEC申請条件の重要な改訂について【26回】

by | Aug 1, 2014 | 連載記事 | 0 comments

CEC申請条件が変更に

11月8日に移民局がが突如Canadian Experience Class(”CEC”)の申請条件変更を発表しました。変更内容は次の4点となります。

・CECカテゴリーでの移民申請受け入れ件数が制限されます。2013年11月9日から2014年10月31日の最大受け入れ件数は1万2千件です。但し1万5千件までは受け入れ可能とのことです。

・2013年11月9日以降、NOCスキルレベルBの職種はそれぞれのNOC番号あたり200件の上限を設けるとのことです。(NOC スキルレベル0ならびにAの職種は受け入れ上限はなし。但し、総合受け入れ上限1万2千件の対象となります。)
・2013年11月9日以降、6つの特定の職種(NOC 6322, 6311, 1221, 1241, 1311, 6211)に関しては受け入れを一切停止するとのことです。

・語学力の条件は以前と変わりはありませんが、審査のタイミングが以前よりも早くなり、申請した直後に審査されることとなりました。

変更理由

CECカテゴリーはカナダ移民カテゴリーの中でもとてもポピュラーなものであり、弊社のお客様でも今まで多数の方が申請されてきました。特にNOCスキルレベルBの職種は語学力の条件がNOCスキルレベル0やAに比べて低く、条件を満たしやすいとされてきました。また2013年1月に移民法のフルタイムの定義も週37.5時間から週30時間に変更となったため、就労時間合計数の条件も以前に比べて満たしやすくなっていました(1950時間から1560時間)。こういったことが重なり、移民局にCECの移民申請が殺到したため今回の対処に至ったのではないかと考えられています。

カナダ政府としては移民権を取得した後、カナダの国力になる可能性が高い人材を欲しており、NOCスキルレベルBの職種よりも、NOCスキルレベル0やA(管理職や高度なスキルを要する職種)で就労した人達を優遇したいという傾向にあります。従って今回CECカテゴリーでのNOCスキルレベルBの職種の受け入れ人数を大幅に制限したことや、特に申請が多かった6つの職種の申請受け入れを停止したことで、今後NOCスキルレベル0或いはAの申請者がより多くなるであろうと見込まれているようです。

お客様の反応

この法律が発表された瞬間から電話が鳴り止まず、Emailでのお問い合わせも倍になり、「至急綾さんにお会いしてご相談させて下さい。」という方が今でも後を絶ちません。中には何年も前から移民を計画してCollegeやUniversityへ就学し、卒業後に12ヶ月間就労したにも関わらず、今回の突然の変更で申請ができなくなって夢が砕けたという方もおり、本当に胸が痛む思いです。

またお客様の中には既に過去2年以上カナダで就労しているにも関わらず移民申請を先延ばしにしており、今回のニュースを見て慌てて弊社に連絡してこられた方も多数いらっしゃいます。「1万2千人の枠に入りますか」と皆さん不安な表情です。

覚えておいて頂きたいこと

まず、「現時点で移民申請の条件を満たしているのであれば、直ちに申請すること」です。今回受け入れの条件が設けられましたが、CECカテゴリーはとても人気のカテゴリーのため、恐らくすぐに1万2千件は満たしてしまうであろうと予想されています。クリスマスやお正月を挟むことなどから、一刻も早く行動に移すことをお勧め致します。また申請にあたり必ずミスのないパッケージを移民局に送ることも必須となります。

今現在申請条件を満たしており、移民申請をすることができても、来期(2014年11月1日以降)はまた条件が改訂となり、移民申請ができない可能性もありえます。またその逆で、今期は申請できなくても、来期は受け入れるNOC番号がまた見直しとなり移民申請ができるようになる可能性もないとは言えません。いずれにしても今回のように急に移民法が改訂になることは十分に考えられるため、残念ながら移民は申請できる時に申請した者勝ち、という傾向にあることは間違いないようです。