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お互いのことを知っていますか?

先月、一か月間の間に3件も似たようなケースのご相談がありました。

■ケース1

Common-lawとしての移民申請を考えているのですが、というお問い合わせを頂きました。それではお相手の方とお二人でコンサルテーションにお越し下さいとお話ししました。ご予約日当日、オフィスの待合室には明らかに年の差があるカップルがお待ちになっていました。

申請者(日本人女性)は若い方で、スポンサー(カナダ人男性)は年上の会社役員の方でした。お話を伺っていくにつれ、彼が突然「僕には5年間別居している妻がいる。僕の母と娘も病気を患っており、僕の介護が必要だ。ゆくゆくは今住んでいる家を売って、離婚の手続きをし、彼女の移民申請をCommon-lawとしてしたい。」と言いました。私が「離婚手続きの目途はついていますか?」と聞くと、「離婚弁護士はまだいない」とのご回答が。彼の身辺整理がまだできていないのだな、ということを私が確信し、その事実を元にお二人のこれからについてアドバイスをさせて頂こうとした瞬間、急に隣に座っていらっしゃった女性が号泣し始めました。

「どうしたのですか?」と聞く私に、「私、彼がまだ離婚していないということを今の今まで知りませんでした・・・」とおっしゃいました。そして「彼がDivorceという単語を以前に使ったことがあったので、あ、離婚しているんだな、と思っていました。」と言いました。その言葉をそのまま彼に翻訳しましたところ、彼は「ごめん。しっかりと話していなかった。」と言って必死で慰めていました。

■ケース2

同じくCommon-lawとして移民申請をご希望されている方からのご連絡がありました。お二方とコンサルテーションでお会いし、全ての情報を共有させて頂いたつもりでしたが、コンサルテーション後に申請者(日本人女性)から「実は私は今カナダ国外にて結婚している人がいるのです。それでもCommon-lawとして12か月後に移民申請をするために、同居を開始して大丈夫ですか」というメールを頂きました。その数か月後、「私の身辺整理が終わりましたので、契約をさせて下さい」というご連絡がありました。

再度お二人にお会いした際、「離婚の手続きが終わったのですね」と私が確認の意味も兼ねてお伺いしたところ、スポンサー(カナダ人男性)がとても大きな声で「離婚!?!?」という言葉を発しました。その後のミーティングは何とか進めましたが、彼女は終始顔面蒼白で、最後に私に「ご迷惑をお掛けしてすみません。」と謝っていらっしゃいました。

■ケース3

結婚移民申請を考えています、という方(日本人女性)からお問い合わせを頂きました。コンサルテーションにお越しになられる前にお相手の方(カナダ人男性)のフルネームを伺ったのですが、その名前に記憶がありました。調べたところ、2年前にもその方は私と家族移民について会っていたことが判明しました。2回目ですので今回は有料となりますこと、ご理解下さいませ、とお伝えしたところ、スポンサーの方から「何でガールフレンドに僕が前に相談に行った事実を話したんだ。お陰で喧嘩になってしまったではないか!」と激怒のメール連絡がありました。

■移民申請について話し合う前に

もうお気付きかと思いますが、3件とも「お互いの過去の婚姻関係について隠していた」ことが大問題です。なぜなら、移民申請時にはお互いの過去の婚姻関係(結婚だけではなくCommon-law)も申請書に記述する必要があるからです。従ってお互いから過去の婚姻事実を「隠す」ことは不可能です。また婚姻の種類・期間・その方の移民申請のスポンサーになったか否か、等の事実によっては、追加提出書類が発生する場合や、スポンサーになれない場合も出てきます。

お互いに英語での会話のため、ミスコミュニケーションが発生することは致し方ありませんが、意図的にこの事実を隠すことはできないということ、ご理解頂ければと思います。移民弁護士や公認移民コンサルタントにご相談される前に、しっかりとお互いと向き合って話し合いをすることをお勧めします。